NS63R2010年09月17日 21時23分35秒

北神戸でブローしたエンジン。再使用するべくボーリングした。
最小限のボーリングと言うことでφ44となった。
φ43x41.4=60.1ccよりφ44x41.4=62.9ccとなった。
つまりはNS60RよりNS63Rとなったわけである。

ボアアップφ44 019

ボアアップφ44 021

ボアアップφ44 022

ボアアップφ44 023

ピストンは前回同様にキタコ。形状は同一である。

ボアアップφ44 024

リング溝をオイルストーンで面取り。

ピストンピンクリップ脱落によるトラブルのため、ケース内洗浄も兼ねてOHした。
シリンダ組む前にクラッチをチェック。

ボアアップφ44 002

ボアアップφ44 005

ボスとハウジングに少々段付有り。修正して再利用。

ボアアップφ44 008

修正後。完全に段付消すにはかなり削らないといけない。
爪で引っかからない程度に留めておいた。

ボアアップφ44 004

ディスクとフリクション。特に問題ないので再利用。。十分余裕あるようだ。
スプリングはCR80なのでそれが効いているのか。

エンジンOHとボーリングはTテック。実働3日ほどで作業完了。
仕事が早いTテック。しばらく掛かる見込みだったので上がったとの連絡で焦る(笑)。

ボアアップφ44 010

OH時に交換した部品。特に問題なかったとのこと。

ボアアップφ44 011

ヘッド。修正して再利用。わかりにくいがブツブツとダメージの痕が残る。
しかしノーマルは明らかな巣がある。それで問題ないようである。

ボアアップφ44 012

ボアアップφ44 013

これは何だ?そうこれが諸悪の根源、外れたクリップだ!
変形し、削れそして焼ける…言われないと何かわからんな。
クリップ脱落の場合は大概排気されるそうだが、今回はケースから出てきたとのこと。

ボアアップφ44 014

ボアアップφ44 015

ボーリング後のシリンダー。ポート下部には傷が微妙に残るがここは性能に関係ない。
ポート上側は完全に傷が消えている。

ボアアップφ44 025

シリンダ組む前にピストンにクリップを付けないといけない。
これまでは先細のラジペン持ってなかったのでピックツールで入れていた。
従来は我流でやっていたのである。クリップの入れ方をTテックで聞いてみた。
するとラジペンで普通に入れてるとのこと。普通って何?(笑)。
バイク屋でも同様の答えであった。ただしラジペンは良い物を使うべしとのこと。
ホームセンターで先細のラジペンあまり売っていない。
あっても安物でガタガタだったりするのである。
よって某所にあるマニア向け?工具屋にて入手。
通販でもいいが大きさやガタの有無など物を見ないと確認不可能。

ボアアップφ44 026

ピストン単体でまずは練習する。意外と難しい。
変形させないようにクリップ溝に入れてクリクリ回しておく。

ボアアップφ44 027

ボアアップφ44 028

これは失敗。変形しているのがわかるだろうか。
ひとつ入れるのに5分も掛かるようでは変形している可能性大らしいので
その場合は潔く捨てる。

ボアアップφ44 029

片側はピストン単体で入れるが、もう片方はコンロッドと繋いでからとなる。
これがやりにくい。苦戦しつつも取付完了。何度も確実に溝にはまっているか確認。

ボアアップφ44 030

ピストンピンは当たりがきつい。パワーアップするとこの辺に負担が掛かるのか。
ピストンキット付属の新品を使用する。

ボアアップφ44 031

チャンバーとサイレンサーの接続部は液ガスでシールするが塗布量少なかったようで
かなりのオイル垂れがあった。それが熱で焼き付く…
下側になるのでチャンバー外すまで気付かなかった。

シリンダー組んでラジエーター付けて…復旧する。
水を入れてエンジンを掛ける。しかし…
キャブから大量のオーバーフロー発生。ちょっとのオーバーフローではない。
キャブに入ったガス全部外に出ているようだ。

ボアアップφ44 032

ボアアップφ44 033

急遽キャブをばらす。フロートバルブには異常ない。ごみの付着も認められない。
?ともかくキャブ掃除して取り付ける。
シリンダのエア抜き再開。ところがまたしてもガス漏れが!
今度はオーバーフローではなかった。
デイトナの補助タンク使っているが、ホースの差し込みが甘くダダ漏れになっていた…
アカン時は全然アカン。
心理的に余裕ないと普段では冒さないような失敗することがある。
ヘッドガスケットで指を切るし。切るというか刺さったのであるが。
ドツボ、タンツボである…

この日、朝から作業したがこの時点で完全に夜になっている。
他の作業もしていたが…
冷静になるため本日はこれ以上作業はしないことにする。
とりあえずエア抜きだけは完了しエンジンに異常ないことを確認した。

まだ整備すべき箇所は残っている。一部では問題がある。
14日は北神戸に行くつもりであったが到底間に合わない。
来月末のレースまでセッティングや練習する時間はあまり残されていないのだ。
今月は19日が最後の走行日となっている。この日は行く予定である。