ボアアップその2~シリンダ編2010年08月08日 21時15分40秒

ピストンが決まればシリンダである。
ノーマルシリンダをボーリングしてボアアップするのである。

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右ノーマル、左Tテック製。これでは違いがわからんな。
ノーマルのレースに今後出ないわけではないのでノーマルシリンダは残しておきたい。
というわけでベースとなるシリンダ必要となる。
手持ち無いのでTテックにて中古シリンダ手配依頼した。
年式による違いは影響するのか気になる。
改造前提であれば年式は関係ないらしい。この辺はおまかせである。

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ポートはこんな感じ。

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ヘッドの比較。左Tテック、右ノーマル。明らかな違いわかる。

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Tテック。Oリング仕様のレーシーな作り。

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ノーマル。ヘッドそのままでボアアップすると圧縮比上がる。
適切な圧縮比と形状を追求してのヘッド加工である。

写真ないがヘッドガスケットはノーマル改を使用する。
燃焼室はOリングだが冷却水のシールが必要である。
こちらは液ガス!も可能なようだが耐久性など疑問あるのでボア拡大分だけ
Tテックではノーマルを切って使うのである。

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サーモスタットカバーであるが現品流用する。
ここの二面幅36とかなり大きい。その昔NC30に乗っていたのでセンターロック
のリアホイール脱着用に工具を買ってあった。こんな時に使うとは。
17年ぶりか(笑)。工具の錆が年月を物語る。

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シリンダまわり組んでいくが完成後には水を入れないといけない。
これがいつも面倒で暇掛かる。ラジエーターキャップより入れていると埒があかん。
ヘッドからラジエーターに繋がっているホースから直に水を入れる。
こうすると8割ぐらい入ったところでラジエーターから水が溢れてくる。
あとはホースをつないでキャップより入れる。こうすると早い。

完成後はコースに行く前に大雑把にセッティングしておく。
ノーマルキャブでのデータはないとのことなので自分でやるしかない。
余裕をみるため濃いめから開始する。手持ちのMJは130が最大である。
SJは42、針は触らずで始める。130では濃すぎる。まともに吹けない。
MJ絞る。まだ濃い。また絞る…を繰り返す。最終的には#115でエエ感じとなった。
SJは40。針はJ65Cのまま。これで堺でのテストに臨んだ。
すでに書いたとおり結果は満足すべき物であった。
今回の改造にあたってTテックに中速域を重視するよう依頼したのである。

リップスのチャンバー付けてから高速では明らかに速くなったが、カートコースで
必要な中速からの加速が悪くなったのだ。ノーマルは7000ぐらいから使えるが
8000以上を維持する必要がある…高回転を維持できる技量があれば別だが
一般ライダーは中速から使える方が乗りやすくタイム出しやすい。
4ストと混走となれば加速で明らかに離される。その後ストレートで追いつくが
直線だけでタイム稼ぐのは難しい。高速は十分な性能がある。
以上のような経験より中速を重視したのだ。

ギヤは変更の必要を感じなかったのでそのままとした。
加速はあきらかによい。一開けて前に出る。
この日かなり台数少なめであったので適当に絡むことができなかったので
4ストとの比較はできなかったがこの感じでは負けることはないだろう。

ストレートでの伸びが違う。俺はあまり膝を出さないので1コーナーでは
これまで膝をほとんどすらなかったが普通に摺ってしまう。
2コーナー手前で最高速となるがメーター読み90キロから95キロまでアップ。
ここは回り込んでいるので減速しながらのコーナリングとなる。
50Rの悲しさである前回りの剛性不足やタイヤ性能でブルッと震える。
無理は禁物である。次の3コーナーまで全開だが一度減速しているので
パワー勝負となる。ここで加速力に物を言わせ簡単に前に出ることができるのだ。
ここで同行K氏をブチブチにいわせた(笑)。
排気量はパワーの源である。偉大なり排気量(笑)。

最初はならしであったのでかなり抑えて走った。その後は暑いしタイヤも6時間の
後交換していない。今回はテストとセッティングできれば十分であったので
無理をすることはない。結果タイムはそこそこ程度であった。
他に試したいこともあったが、余りにも暑すぎる。
そちらは今度にしよう。
メイン系はこれでいいと思うが、スローは詰める余地ありのようである。

本日パワーチェックしたのでそちらはまたの機会に。