マグラのマスターその12011年06月29日 23時14分01秒

ノーマルはブレンボのマスターが着いていた。
しかしこれが全然であった。どうダメか。
タッチが柔らかいのはわかる。しかし走行中、どんどんレバーが奥に入っていくのだ。
究極にはグリップにレバーが当たるぐらいである。
ちょっとありえんようなことであるが、事実であった。当然攻めているわけではない。
ブレンボだからいい。そんな幸せはありえんということを身をもって思い知った。
金掛けているから良い物が出来るということである。

ちなみにピストン径は12mmであった。オフ車では一般的に11mmが多いようである。
そのため社外品や流用できそうなものはなかった。
ロード用の汎用品では1/2が最も小さい。
径だけを比較すると10%ほどなので、そんなに変わらんやろと思いそれを入手。

マグラマスター 004

RC30タイプのマスターである。
径はそれほど違わないのであるがこれが超カチカチのタッチでコントロール困難。
効きも悪い。しかしグリップにつくようなマスターに戻せるわけはない。
少しでもストローク増えるようマスターを可能な限り内側に追いやる。
すなわちレバーの外側を引くようにするのである。
しかしハンドルのベンドの関係上、余り位置は変えられなかった。
マスターが悪いわけではなく、キャリパーの大きさとのマッチングの問題や。
10%も違えば全然ちゃうわ。やってみないとわからないことではある。
詳細については機会があれば詳しく書いてみたい。

どうするのか。これの対処がずっと課題であった。
今回一気に問題を解決するべくマスターの交換を決意。
キャリパーを変えて対処することも可能であるが、あまりに大がかりになりすぎる
ため現実的ではない。

で、用意したのはドイツ製、マグラである。
型式で言うと195型ラジアルマスターということになる。
ピストン径は下は11mmからある。
サイズは豊富で、組み合わせるキャリパーにより選択可能である。
WPと同じ輸入元であるが、正直やる気がないようで国内にはHPなどはない。
ネットで調べてもちょっとしかヒットしないのである。
メーカーのHPで情報収集する。
オフ車用クラッチマスターはダートフリークで売っているが、そちらとはまた
ルートが別なのであろうか?この辺は入り乱れておりややこしい。

まずはサイズの選択から。ノーマルと同じ12mmとした。
11mmの方がいいのかとは思ったがわりと硬め好みであるのでそうした。
何故ラジアルにするのか。ピストン径を大きくするとストロークを減らせる。
レバーは回転運動であるが、ピストンは直線運動なので接触部分に摩擦が生じる。
ストローク減れば摩擦も減らせる。あとはレバー比を調整すればよい。
ただピストン径を大きくするとシリンダーの配置が難しくなるので縦向きに
セットするわけである。向き変えたから良くなるわけではない。
12ぐらいだと横型でも問題ないが、もっと大径のマスターとボディを共通化するため
縦向きにしているだけと思われる。
ラジアルのメリットを生かすには大径の方がよい。
横型5/8ではラジアル19に相当する。
そういうことも考えてサイズ選択しないといけない。

発注寸前に気付いたが、ブレーキフルード仕様とミネラルオイル仕様がある。
ミネラルオイルって何?フルードを使うのが当然と思っていた。
車両メーカーによってはミネラルオイルを使うこともあるらしい。
種類間違えると即、シールがやられて漏れの原因になるそうで注意が必要である。

マグラマスター 005

マグラマスター 007

マグラマスター 008

これがマグラだ。ラジアルとはいっても実際にはセミラジアルとなる。
見た目はキンキラではなく、かなり渋め。俺の好みや。
本体は29400円。

最初からブレーキスイッチ付なのが親切。
レース用を町乗りに使うにはスイッチ必要であるがマイナーなマスターでは苦労必至。
取付はクイックリリースとなかなかにレーシー。

マグラマスター 009

マグラマスター 010

リザーブタンクは標準では付属していないので別途用意する。
通常は一般的な別体マスター同様、ホースで繋ぐが転倒時の破損を避けるため
直結型タンクを選択。古いロッキードのマスターのような感じか。
こういうのは普通はメーカーで用意していない。やるな、マグラ!
このタイプのタンクは3780円。

マグラマスター 012

直結型タンク取り付けるには、ホース接続用ニップル?を外す。
特にクリップはないので手で外すのだろう。
しかしこれが滅茶固い。ここはクルクル回るはずであるが回すだけで
指が痛くなる。すんなり取れると思ったが…

マグラマスター 014

仕方なくプライヤーで外した。ウエスで保護したがやはり傷は入る。

マグラマスター 016

ノーマルではミラー取付できないのでオプションでミラーアダプター用意されている。
ミラーホルダーは2100円。

付属のパーツリストではヒンジピン付となっている。しかしついていない。
おいおい、イタリア人が梱包しているのか?(笑)。

マグラマスター 018

どのみちノーマルのクランプ外すことになるので流用。
流用のためには慎重に外さないといけない。
後日、某用品店で売っているのを見掛けた。それにはピンはちゃんと入っていた。
俺が買ったのは外れやな(笑)。

マグラマスター 020

スイッチは着いているが端子などはない。
あとは好きにせい!ということやな(笑)。

マグラマスター 021

マグラマスター 023

で、端子を取り付ける。ここの端子は小さく一昔前は売っていないため苦労したが
今では用品屋に置いているので困ることはない。

マグラマスター 029

本体にタンクを取り付けるが…
何故か接続部よりオイルが漏れる。一旦外して組み直す。
しかしまたもや漏れる。何でやろ?Oリングにはフルード塗って組んだが…
ニップルにはOリング溝がある。しかしタンクには溝はなく押しているだけ。
そのためOリングが捻れたりしてシールできなくなったのであった。
タンクにも溝つけとかんかい!ドイツの割には詰めが甘いな。
イタリアだとそれがどないしてん、であろうが(笑)。
慎重に組んで漏れがないことを確認。意外なところに落とし穴があるのである。

マグラマスター 024

バンジョーボルトは前の物を使うつもりだったが、ピッチ違うこと発覚。
すぐに買いに走る。ブレンボと同じピッチ1.0。
昔はバンジョーの材質はアルミしか売っていなかった。
赤とか青とかいう色遣いもアレだが、アルミだと耐久性に疑問がある。
そのためステンを迷わず選択。値段は結構違うがしかたない。

マグラマスター 026

横型のマスターとは違い、ラジアルの場合は下側が出口となる。
そのためノーマルホースではバンジョーの角度が全くあわない。
ノーマルは鉄なので無理矢理曲げて合わすことも可能らしいが、暫定的に
ホースの上下を入れ替えることで対応した。

マグラマスター 027

ノーマルの取り回しである。これぐらいの角度であれば下から取り出せる。

マグラマスター 032

マグラマスター 033

とりあえずホース取り付けた。結構無理がある。
捻れもあるのでフォークにキャリパー付けた状態ではバンジョーボルトねじ込むのは
無理。そのためまずはキャリパーにバンジョーボルトつけてからキャリパーを
フォークに取付て対処した。

マグラマスター 028

ホースがついたらフルードを注入しエア抜きを開始する。
下側が出口だとマスターのエア抜きは困難となる。
マスターによってはブリーダーないこともある。無い場合はどうするのか?
マグラには一応、着いている。しかしそれは小さく、つなげるホースはかなり細い。
キャブレターキャッチタンク用のホースがちょうどよかったのでそれを使った。

上から抜けてもラジアルは抜けが悪く暇掛かる。そのためある程度抜けたら
走行してホース内面に張り付いたエアを剥がしてエアを上昇させる…
あるいは一晩放置して上がってくるのを待たないといけない。

マグラマスター 036

マグラマスター 037

マグラマスター 039

とりあえず完成。レバーとハンドガードの隙間は少ないながらも一応ある。
セミラジアルでなければ確実に当たると思われる。

マグラマスター 038

マグラマスター 040

とはいえ、もっと隙間欲しい。
ハンドパワーでガードを曲げスペーサーを噛まして隙間確保。
もっと欲しいところであるがこれ以上は難しいか。

組み終わったら試乗する。
タッチは前のパンパン状態からまともになった。
割とカチッとしている。微妙なところは好みであろう。
走行するとストローク増えたのでコントロールしやすい。
パッドは外品にしているので効きも十分である。
レバーの微調整もできるしなかなか良いと思う。

ホースはあくまで暫定なので近いうちに交換しないといけない。
その2へ続く

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