KX85整備その32010年06月13日 09時05分30秒

イベントは中止となった。今朝から雨が降っている。
今頃コースはど泥の海になっているだろう(笑)。中止でよかったのか。
その2より続いて、整備はまだまだ進行中。

リンク周りをやる。今までここは手をつけていなかったので気になっていた。

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インシュレーターの交換と同時に作業した。

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スイングアームは触らずに作業開始した。しかしながらある程度ばらすことは
可能だが根元側(エンジン側)がばらせない。

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タイダウンでこのようにアクロバチックな体位にしてみたが…
スイングアームが邪魔をしてリンク固定ボルトが抜けないのである。
この辺の構造はスイングアームピボットをフレームだけでなくエンジン後端でも
支持している。いわゆるセミピボットレスである。
この作業中にそうなっているのを初めて知った。買ってから何年たってんねん?俺!(笑)。

こういう構造でなければ作業簡単なのであるが。
カワサキのオフ車はこうなっているらしい。
気になったのでDトラ125を見てみた。こちらははそうでない。
ついでにハスクも見てみるとこちらもそうなっていた。
へえ~。今頃気づくか(笑)。

ともかくばらせる範囲でばらしてみた。一部のベアリングに泥噛みあるようで
ごりっとした感触があった。ばらしてみないとはっきりとは確認できないので
とりあえずはグリスを塗っておいた。

竹馬やったときにステムベアリングの動き渋いのはわかっていた。
意外と作業難しかったりするのでバイク屋に依頼した。
作業完了し引き取りに行く。

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旧ベアリング。大変なことになっている。聞くところによるとステムシャフトは
鉄のため錆びて固着が著しかったとのこと。

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下側のベアリング。取り外し困難であったため破壊したとのこと。
テーパーローラーはばらばらに。
シールは当然ある。しかし洗車機でガンガンに洗うので雨程度では問題ないが
洗車機では水の進入はどうしようもない。よって錆びるのである。
グリスは十分に塗ってあったらしい。定期的な点検整備が必要やな。

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こちらは上側だがまともだ。下側は水が溜まりやすいし、突き上げを食らうので
使用条件は厳しいといえる。
ベアリング交換後、ステアリングを左右に切ってみた。
作業前と比べて明らかに軽い。今まで何やってん(笑)。

レース後の整備その22010年06月15日 23時23分21秒

前回は前回りだったが、今回はクラッチ他をやる。
6時間を走ったクラッチはどうなっているのか。

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クラッチボス。少々あたりあるが綺麗なほう。

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ハウジングの方が痛みやすいようである。1回替えているからまだましか。

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ミッションのシャフト先端。ここはゆるみ止めナットを使うがかしめすぎ?て傷み有り。
緩まなければいいのでかしめは最小限にすべきか。

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曲がったアイドルギヤは特殊工具になり果てたが、先端のタコギヤが邪魔である。

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グラインダーで先端落とす。焼きが入っているのかかなり硬い。
手で切るのは大変と思う。

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周り止めに重宝する。

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フリクションとクラッチディスク。開ける前はかなり消耗しているのかと思われた。
実際にはこのとおりで拍子抜けである。半クラ使いまくりであれば違ったかも。
レース時には半クラ禁止令出しておいたのが効いたか。
これぐらいだとまだまだ使えるので再利用。

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リアサスのストローク状況。完全に使い切っている。
耐久故、各ライダーの体重にはばらつきがある。
重い方で合わせると軽い方では流れやすいし、逆では底づきする…
難しい。バンプラバーでもあればましとは思うが。

次はシリンダーやるのにチャンバーを外す。

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カートコースでは絶対速度が低いので冷える暇がないのだろう、かなり焼けている。
エキパイ部は特に厳しい。さび始めている。錆びない耐熱クリアーなんてないのか?

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サイレンサーのリベットよりオイル垂れあり。また新品時にはめっちゃ静かだったが
いつの間にか音量が上がっているのが気になっていた。
気になるのは音量ではなく音質である。
乗っていたり近くにいると下品に聞こえるのだ。
他のライダーが全開でストレートを走っているといい音してたんだが。
いい音してる、リップスのチャンバー!(笑)。
しかし下品なのはいただけないのでウールを交換することにする。

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リベットをドリルで揉んで胴体と芯を分離。

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一部は炭になっていたりしたが、音量アップのわりには綺麗。
もっとオイルでベタベタになっているのかと思った。

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インナーにはスチールウールは巻いていない。巻くと耐久性上がると思うが
コストの問題あるのだろう。値段からいうと仕方ない部分である。
パンチングの穴はグラスウールが炭となってかなり詰まっていた。

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綺麗に掃除する。

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グラスウールを巻いてステンワイヤーで縛る。ウールは以前ハスクに使った
キジマ製を使う。これは消音性能高いことを確認済みである。
その時の余りを使うのである。

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胴体を芯に差し込むが何故かリベット穴があわない(笑)。向きが逆だったかも?
ドリルで穴を広げて対処。リベットで固定する。

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胴体とリベットの隙間に液体ガスケットを塗り込んでオイル垂れを防止する。

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入口と出口も同様。

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チャンバー本体にサイレンサーを差し込めば作業完了であるがなぜか入らない。
サイレンサーを芯と胴体に分離するときハンマーでしばいたがその時入口が
歪んだようである。軽く入口をリューターでさらえば問題なく取り付けできた。

確認のためエンジンを掛けてみたが、めっちゃ静かである。
ウールだけでこんなに変わるのか感心した次第。

作業完了後、鼻をかんだら炭と化したウール混じりの鼻くそが出て来た(笑)。
状況によればマスクしたほうがよいかもしれない。
毎日ノーガードでやってたら病気になるな(笑)。

ならし完了~オイル交換2010年06月19日 08時16分20秒

走行距離が1000キロを越え、ようやくならし完了した。
指定は1600キロであるがとてもやってられん。
といっても後の方は特に気にすることなく普通に走っていたのであるが。

そこでオイル交換である。実は今回が最初ではない。
GWに能登半島へ行く前に交換しているので2回目となる。

オイル交換第2回 001

抜いたオイル。鉄粉は特にないがみそ汁のようなもやもや?が見える。
写真を拡大するとわかる。
クラッチのかすか?他の車種でもだいたい同じような感じである。

フィルターも同時に交換する。物はKSRと共通となっている。

サーキット走行も考えているのでドレンボルトにワイヤーロック穴が必要となる。
ノーマルに穴加工するのも手だが穴あき済ボルトに交換するのが手っ取り早い。
カワサキ純正だとKXシリーズが穴あきなのだが何故かねじサイズ異なるため使用不可。
ならばHRCはどうだと調べてみた。素晴らしいことにねじサイズ同じである。

ドレンボルト 001

オイル交換第2回 002

これがHRCのドレンボルトだ。これがなんと税別130円と激安である!
この値段だと穴明けよりも交換がよい。
NS50R用である。50R用ではなく元はRS用である。使えたらなんでもよいのだが(笑)。

ドレンボルト 002

ただねじサイズは同じだが長さは微妙に長い。使用に問題ないのでそのまま使う。
ちなみにM12x1.5である。

オイルはカワサキ純正R4を選択した。純正では最高峰である。
半合成となる。サーキット走るのならグレードを上げた方がよいと思うが
当面は町乗りのみのためこれで十分である。

パワーチェック~白煙の彼方に2010年06月20日 22時01分57秒

昨日はパワーチェックに行ってきた。向かった先は野口商会

一体俺のバイクは何馬力でているのか?以前から気になっていた。
たまたま縁がありパワーチェックすることにした。まずはNS50RとSM125や。

パワーチェック20100619 001加工後
パワーチェック20100619 002

2台を積載する。50Rは幅はないがハスクはハンドル幅がある。
ハンドル幅の関係でぎちぎちだ。

パワーチェック20100619 003

50Rにはバトルファクトリーの三角スタンド使っているが中型以上を想定しているようで張り出しがきつめである。
そのためタイヤハウスとの干渉があり左に目一杯寄せることができない。

朝一に行くと連絡していた。場所はわかりにそうだったので早めに出発。
やはりわかりにくい。付近をくるくる回って現着。

パワーチェック20100619 009加工

看板も控えめなのでわかりにくい。

暖気する。まずはハスクから。

パワーチェック20100619 004加工

パワーチェック20100619 005加工

測定中。わかりにくいがなかなか白煙出ている。閉め切ってやったらやばい(笑)。
車体の固定はフロントのみなので全開にすると、後ろが動く。
明らかに上下の動きがわかる。
ぱぁぁ~~ 見ていて怖い。絶対パワー低いのでましと思うが、リッタークラスではどうなのか?

SM12520100619

測定結果。濃い方が馬力、薄いトルクである。
9000で22.26PSと市販125としてはなかなか出ている。
7000~8000での落ち込みが気になる。乗っていて特に感じることはない。
この辺りで排気バルブ開くと思うが、その影響か?
ピークは9000でその後伸びることなく落ちこんでいる。
乗っての体感と一致している。7000ぐらいから立ち上がり、9000ぐらいで絶頂を迎え
まだまだこれから!と思わせといて実はそこでイっていた…そんな感じや。
計測結果を見てピークからの落ち込みが激しいとの指摘あり。
大きく分けてエンジン、吸気、排気、電気の要因があるが計測しただけではどこに
原因があるのかわからないのである。

現在の仕様は純正レーシングチャンバー(本国にはモトクロッサーあり)とサイレンサー、
キャブは少々ジェット変更。その他ノーマルである。
生い立ちは元々レーサーであるが、シリンダの仕様変更、キャブを小口径デロルトに
さらに分離給油とし町乗り対応としているのである。
デロルトのセッティングパーツ日本では入手難しいし、元々よろしくないようでセッティングしにくい。
チャンバーは仕様違いで合わしてあるので多少のずれは仕方ないのかもしれない。
しかしノーマルの規制仕様チャンバーとは歴然とした性能差あるのだが。

パワーチェック20100619 007

測定後のタイヤ。わかりにくいが測定による消耗がある。

パワーチェック20100619 006

続いて50R。ハスクよりましだが白煙出ている。
こちらの挙動はパワー差によりおとなしい。

NS50R20100619

測定結果。抵抗なしレーシングプラグであったためノイズを拾らい回転数
不明なので横軸は速度となっている。
ギヤ比とタイヤ外径から回転数計算したがずれているようである。
実際は12000以上回るのでタイヤとローラーの滑りがあるのか?
横軸の手書きは計算による回転数である。中速での落ち込みは仕方ない。
ピークでは落ち込みがなくフラットになっている。9.24馬力なのでかなり出ている方だろう。
やるやんけリップスのチャンバー!

トルクカーブにあるぴょこっとしている部分はノイズをひらっているとのこと。
次回は抵抗入りプラグで測ってみたい。
堺6時間後、ピストンリングのみ交換している。さすがに他の消耗あると 思うので
状態よい時には何馬力出ているのか?

パワーチェック20100619 008

こちらはタイヤの消耗はない。

測定結果だが乗ってみての体感とほぼ一致している。
人間の感覚は結構正確なのである。

測定に備えてチェーンには給油しておいた。両方とも消耗が気になる。
チェーンでの損失大きいので次回は替えるか。

パワーチェックは今回初めてである。気になることは色々と聞いてみたが実に興味深い。

ならし終わったし次はDトラ測ってみるか。