ダグラムその3~偽りの独立運動2023年06月28日 22時45分38秒

その2より続く。

反乱とやらは1日で終わった。
突然始まって突然終わる。何やそれ。
正しくはまだ進行中でどう決着するかはわからない。
見方は色々ある。
話できてた説。
それが正しいとすればダグラムの冒頭を想起させたのだ。

ドナンとフォンシュタインによる偽りの独立運動。
それは当初よりないと思った。
理由は色々ある。
強権が政権を担保する唯一の手段だ。徳などないのだから。
粛清、暗殺ばかりで恨まれようは相当なものだ。
権力を失えば残虐な殺され方をするのは本人が最も分かっている。
自分に歯向かおうなどと思わせないことが重要だが、内外ですでに威信は低下している。
旧ソ連諸国間で紛争が起こっても調停できない。
その首脳同士がプーチンの前でケンカを始める。
プーチンに独立国として敬意を払えと、面と向かって言う。
ランバ・ラルならはっきりとそこまで言うとはな。
ますます気にいったぞとなるがプーチンはそう思わない。
かつてはあり得ないと思われたことがすでに起こっている。
さらに威信が低下するようなことは絶対しない。

反乱の発生を許して、首都の近くまで”進軍”させてしまった。
裏切りは許さんと言いながら、不問とする。
さらにはやっぱり追及するとかしないとか。
自らの威信を低下させている。
団の面目丸つぶれって奴。

ダグラムに戻ると、偽りの独立が結果的に火に油を注いだ形となった。
劇中では差別意識や非差別意識の原因ははっきりとは書かれていない。
しかしそれが相当であることの描写はある。
連邦軍といえども、兵士はデロイア人が多い。
他に仕事がないから、やむなく連邦軍に入ったとの話がある。
基地司令が超法規的にゲリラを処刑しようとしたことでデロイア人兵士が反乱を起こす。
そして独立運動に合流。
実際にありそうな話だ。
現実でも治安機関への襲撃や暴動が次々に起こらないとは言えない。
すぐにそうはならないと思うが中長期的にはそういう方向だろう。