キャブその6~パイロットスクリュードライバー2016年08月20日 11時40分36秒

よくあることだが、いつも疑問に思うこと。
負けて謝罪することはよくある。
今回は泣いて謝っていた。
誰かのためではなく、自分のためにやっているので謝る必要があるのか。
負けたらぼろんちょんに責められる。
しかし勝ったとて本人に何かするか。

その5より続く。

なかなか作業が進まないが、ちょっとずつやるしかない。
一応、走行可能となったがまだ細かい作業残っている。

9Rには元々からTPSが付いている。
エンジンの負荷変動により燃焼速度が変わるという。
即ち、ベストな点火時期は負荷で変わるということ。
現実の負荷を知るのは難しいので、簡易的にスロットル開度で代用するのがTPSというわけである。
スロットル軸の回転を検出する構造。
また負圧キャブではライダーが操作する開度と実際の開度は一致しない。
というわけでそれほどシビアでもない。
しかしながら、過去に調整した時には結構影響があることを経験済み。
間違いなく性能向上に繋がるということだろう。
この辺も確認しておく必要がある。

FCR-TPS 001

FCRも純正も同じ物のようだ。

FCR-TPS 002

FCR-TPS 003

FCR-TPS 004

ハーネスとTPSの間に接続コネクターを取り付ける。
これは純正特殊工具で前から持っていた。
開度増えると電圧が上がる仕組み。
TPSの取付位置で電圧が変わる。
その電圧をテスターで読み取る。
アイドリング時は純正の範囲内だが、全開時はやや高め。
スロットル軸の回転角度はFCRの方が大きいのか。
合いマークがあることから京浜で調整しているようだ。
上で合わせるか、下で合わせるか。
検討の結果、調整の必要はないと判断。

続いてはパイロットスクリューの調整を。

ロングパイロットスクリュー 001

理由は不明だが、フロート室カバーのかなり奥に存在するため非常にさわりにくい。
そこで…

ロングパイロットスクリュー 002

スズキ純正ロングパイロットスクリューを入手。1個400円以下と安い。
FCRで調べていてヒットした。
その筋?では有名らしい。
すり割り部が長いだけで外はFCRと同じ寸法とか。

その課程で直接手で回せる品物も見つけた。
しかし怪しげな社外品であるため、そちらはパスした。

ロングパイロットスクリュー 003

ロングパイロットスクリュー 004

ロングパイロットスクリュー 005

ロングパイロットスクリュー 006

見てのとおりでFCR純正とは全然違う。
それでもまだ奥に位置するが、元からは雲泥の差。
なんで最初からこうしないのか。
ここからようやく調整作業に入る。

パイロットスクリュードライバー 002

パイロットスクリュードライバー 001

パイロットスクリュードライバー 003

ダウンドラフト故に、フロート室下はガラガラである。
しかし、うまくいかないのである。
ここではドライバーは短い物が使いやすい。
割と短い物はあるが完璧に合うと言えるものはない。
つまりは適当なドライバーが存在しない。
パイロットスクリューの穴は意外と小さく、先っぽが入らない。
PBは他とは違って刃先がテーパーでなく平行となっている。
これだと相手に噛みやすい。
穴に入らないことには話にならないため、幅を詰めて対処。
しかし、それだけでは不足だ。
グリップがごつく、回すには難がある。
気筒により水回りが邪魔となる。
うむ…

パイロットスクリュードライバー 007

パイロットスクリュードライバー 008

パイロットスクリュードライバー 009

このドライバーは新品を用意したが。
どうやらお前は最高の木人形(デク)のようだ(笑)。
容赦なく斬り、そして細くする。
各面に番号を振ると回した量がわかりやすい。
この辺は各自苦労しているようで、改造したり作ったりはよくあるようだ。
これで解決と思われたが、4番はまだどうにもならない。

パイロットスクリュードライバー 010

パイロットスクリュードライバー 011

さらに改造する。
グリップをとことん細く。
究極には軸だけだが、さすがにそれでは回すことは困難となる。
今日はこの辺で許しといたる!
先っぽもさらに幅を詰める。

これで使えるレベルとなったがそれでも使いやすいとはいえない。
エンジン掛けながらの調整となるが、無論エンジンは熱いわけで。
気をつけていても熱い部分に触ってアツー、アツー、アツーとなる(笑)。

しかし。
4番は軸の短さが問題となる。

パイロットスクリュードライバー 017

パイロットスクリュードライバー 018

パイロットスクリュードライバー 019

4番だけは長い軸の方が使いやすい。
しかし、お前も木人形のようだ(笑)。
先っぽの幅は詰めないことには使えないのである。

パイロットスクリュードライバー 016

拡大したアダプターの穴だが。
見てのとおりでファンネルとドライバーが干渉する。
軸を長くしても同じことで、ファンネルを斬るしか方法がない。
アダプター脱着時には取付ボルトが落ちやすく苛つく。
しかしファンネルの脱着は簡単なのでアダプター外さずともスクリュー調整できる
だけで全く違う。
何するにもばらす必要有り、ばらす箇所減らすだけで手間が減るのだ。
この辺は線繋ぐだけのインジェクションとは大違い。

その7へ続く。